堺はプロ用の包丁を生産している国内最大の拠点です。

今回紹介する實光刃物は、堺の伝統鍛冶技術と最新加工技術を融合し、厳選鋼材を用いて包丁を製造する老舗です。
熟練職人の手仕上げにより、抜群の切れ味と耐久性を実現し、プロや家庭の料理人から高い信頼を受けています。本日は實光刃物について詳しくお伝えしていきたいと思います。
實光刃物の歴史や特徴
實光刃物の歴史や特徴をお伝えしていきます。
会社概要
項目 | 内容 |
---|---|
社名 | 株式会社 實光 じっこう |
創業 | 1901年1月 |
資本金 | 1,000万円 |
代表者 | 代表取締役 實光 俊行(じっこう としゆき) (大学卒業後、25年以上の職人経験) |
従業員数 | 73名 |
事業内容 | 料理包丁・料理刃物等の製造販売 |
所在地 | 〒590-0931 大阪府堺市堺区錦之町西1-1-9 |
TEL | 072-229-2244(代) |
FAX | 072-229-2271 |
所属団体 | 堺刃物商工業協同組合連合会、堺商工会議所 |
適格請求書発行事業者 | 登録番号 T5120101003513 |
店舗一覧 | 堺本店、本焼専門店、東京合羽橋店、京都先斗町店、京都錦寺町店、大阪なんばパークス店、リンクス梅田店 |
歴史と伝統
實光刃物は、堺の鍛冶文化に根ざし、代々受け継がれる手作業による鍛造技術を礎に創業されました。
伝統の水焼入(本焼)技法を活かし、熟練の職人が一つ一つ丁寧に仕上げることで、長い年月にわたり優れた切れ味と耐久性を実現してきました。
これらの技術は、地域の歴史や文化と深く結びつき、今もなお革新と品質向上の原動力となっています。
製品へのこだわり
實光刃物は、厳選された高品質の鋼材を使用し、伝統的な鍛造工程と最新の加工技術を融合させることで、卓越した切れ味と耐久性を持つ包丁を生み出しています。
細部にわたる研ぎ上げや仕上げの工程では、熟練の技が光り、使用するたびにその鋭さや美しさ、そして実用性が実感できる製品となっています。
各製品は、料理現場での信頼性を追求し、プロフェッショナルにも満足いただけるクオリティを保っています。
企業理念と組織体制
實光刃物は、「伝統を守りながら革新を進める」という理念のもと、堺の歴史に裏打ちされた技術と精神を大切にしています。
最新の製造設備や品質管理システムを積極的に導入し、組織全体で技術向上に努める体制を整えています。
また、職人一人ひとりが自らの技能を磨き、後進へと確実に伝承する教育体制も確立。これにより、企業全体として安定した品質と革新性が保たれ、国内外で高い信頼を得ています。
受賞実績と評価
国内外の各種コンテストや専門機関から多数の賞を受賞している実績は、實光刃物の技術力と製品品質の高さを如実に示しています。
これらの評価は、厳しい審査基準をクリアした証拠であり、世界中の料理人や刃物愛好家から「一生もの」として支持される理由となっています。
實光刃物は、堺の伝統技術を基盤に、選び抜かれた素材と職人の情熱を融合させることで、卓越した切れ味と耐久性、そして美しい仕上がりを実現しています。
受賞歴がその品質を証明し、国内外で高い評価を受ける理由となっている、まさに日本の匠の技が息づくブランドです。
使用している鋼材
包丁の鋼材には様々なものがあります。

實光刃物が用いる鋼材についてお伝えしていきます。
炭素鋼については「青紙1号」「青紙2号」「白紙1号」「白紙2号」「白紙3号」「SK」を使用しており、刃がかけやすい青紙スーパーは使用していないそうです。

ステンレス鋼として使っているのは以下となっています。
STRIXは新しい鋼材で「切れ味」「錆びにくさ」「刃持ち」で総合的に優れた鋼材となっています。
他にも切れ味に特化したSG2やSRS13などの粉末ハイス鋼やバランスのよい銀紙3号やVG10など幅広いステンレス鋼を使用しています。

価格と見比べながら自分にあった包丁を選んでいく必要があります。
實光刃物の代表的なシリーズ
實光刃物公式サイト内の各ブランドページの情報を参考に、各包丁シリーズの特徴をまとめた表です。
各シリーズは、伝統技術を基盤にしながらも、それぞれのコンセプトやデザインに独自性を持たせたラインとなっています。
シリーズ名 | 特徴・概要 |
---|---|
至光 | 極上の素材と最先端技術を融合したプレミアムライン。伝統の本焼製法と熟練の技が、比類なき切れ味と耐久性を実現。 |
銀座 | 洗練されたデザインと堅実な品質を兼ね備えたモデル。日常使いからプロ仕様まで幅広い層に支持される、定番かつ上質なシリーズ。 |
刃 | 刃そのものに徹底したこだわりを持つシンプルなモデル。研ぎ上げられた鋭利な切れ味と実用性を追求し、職人の技が凝縮されている。 |
祇園 | 伝統的な和の美意識を感じさせる上品なデザイン。精緻な鍛造と仕上げにより、繊細な作業にも最適な滑らかな切れ味を実現。 |
富士山 | 雄大な富士山をモチーフに、力強さと美しさを融合。堅牢な鍛造技術が際立つ耐久性と存在感を持ち、印象的なフォルムが魅力。 |
波浮 | 独特の波紋仕上げが特徴。刃に柔らかな光と独自のテクスチャーを与え、実用性と芸術性を両立したモデル。 |
arata | 新鮮な感性と革新的技法を取り入れた現代的なライン。伝統への敬意を保ちつつ、斬新なデザインが際立つシリーズ。 |
刀心 | 刀の本質を追求したシリーズ。鋭い研ぎとパワフルな切れ味で、伝統技術の真髄を体現する、究極のパフォーマンスを発揮。 |
クラシック片刃 | 伝統的な片刃の美しさと使いやすさを忠実に再現。シンプルながら洗練されたデザインで、精密な切れ味と安定した操作性を提供。 |
各シリーズは、實光刃物が長年培ってきた伝統技術と革新への挑戦を象徴しており、使用者の多様なニーズに応えるべく設計されています。
名入れにも対応しておりギフトとしても適している
實光包丁の名入れサービスは、お客様の希望に合わせたオーダーメイド刻印で、世界に一つだけの特別な包丁を実現するサービスです。
熟練の職人が伝統技法を駆使して、包丁の柄や刃元に氏名やメッセージを手彫りで丁寧に刻みます。

刻印はデザイン性にも優れ、細部にまでこだわった仕上がりが特徴で、贈り物や記念品としても高く評価されています。
この名入れにより、実際に所有する喜びや愛着がさらに深まり、實光包丁の伝統と技術がそのまま形となって表現されるのです。
まとめ
實光刃物は、堺の伝統技術を基盤に、選び抜かれた素材と職人の情熱を融合させることで、卓越した切れ味と耐久性、そして美しい仕上がりを実現しています。
受賞歴がその品質を証明し、国内外で高い評価を受ける理由となっている、まさに日本の匠の技が息づくブランドです。
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