キャベツの千切りは、さっぱりとした歯ざわりや彩りの良さを生かし、さまざまな料理に用いられます。
日本の料理にとって欠かせない存在となっています。
本日はキャベツの千切りのやり方や、おすすめの包丁についてお伝えしていきたいと思います。
キャベツの千切りが使われる料理

キャベツの千切りは日本の料理の場において主役ではありませんが、脇役として様々な料理で活躍しています。主な例として以下のような使い方があります。
1.揚げ物の付け合わせ
◯ とんかつやフライなどの揚げ物に添える代表的な野菜として活躍します。キャベツのシャキシャキ感とサクサクの衣との相性が良く、口直しにもぴったりです。
2.お好み焼き
◯ お好み焼きの生地に混ぜ込むほか、生地を流してからトッピングとしてのせる場合もあります。細かく刻んだキャベツが加わることで、甘みや食感が楽しめます。
3.焼きそば
◯ ソース焼きそばや塩焼きそばなどに野菜として加える場合、千切りキャベツを使うと炒め時間が短くて済み、シャキッとした食感を残せることがあります。
4.コールスロー(サラダ)
◯ マヨネーズやドレッシングで和えるコールスローサラダの材料として、千切りキャベツは定番です。にんじんやコーンなど彩りの良い野菜と合わせても美味しく仕上がります。
5.サンドイッチやホットドッグの具
◯ 千切りキャベツを軽く塩もみして、水気をしぼってからサンドイッチに挟んだり、ホットドッグのトッピングにすることで、さわやかな食感やボリューム感をプラスできます。
6.浅漬け・ピクルス
◯ 千切りキャベツを少量の塩やだしで軽く漬け込んだり、ピクルス液に浸して短時間で漬け込むと、サラダ感覚の副菜として楽しめます。
7.スープや鍋料理への加え物
◯ 千切りの状態でサッと加えると、加熱時間が短くなり柔らかく仕上がります。シャキッとした食感を残すため、仕上げに加えるのもおすすめです。
このようにキャベツの千切りは、家庭料理から外食メニューまで幅広く活用されており、食感・彩り・味わいを活かしてメインディッシュの脇役から具材の一部まで、多用途に利用されます。
キャベツの千切りの方法
キャベツの千切りの方法を段階に応じて説明します。

◯ キャベツを外側の葉が付いたまままるごと使う場合は、まず外側の汚れた葉をはがして取り除きます(色が変色していたり傷んでいる部分も同様に取り除く)。
◯ キャベツを1/4や1/8にカットしてある場合は、そのままでもOKです。
◯ 包丁を使って、キャベツの芯(固く白い部分)を三角形にくり抜くように切り取りましょう。
◯ まるごとのキャベツの場合は、半分、または1/4サイズに切り分けると扱いやすくなります。
◯ さらに幅が広いようであれば、扱いやすい大きさ(1/8や1/6など)に分割しておくとよいでしょう。
◯ 切り口が下になるようにキャベツを置くと安定します。
◯ 切る際は、キャベツが動かないように手でしっかり押さえましょう。

◯ 包丁を前後にスライドさせながら、切り口の端からなるべく細く切っていきます。
◯ 千切りの目安は幅1~2mm程度が理想ですが、好みに合わせて調整してください。
◯ 包丁をあまり上に引き上げず、刃先をまな板につけたまま前後にスライドさせるイメージで切ると、きれいな千切りになりやすいです。
◯ そのまま生で食べる場合(付け合わせ、サラダなど)は、ザルやボウルに入れて水にさらし、シャキッとさせる方法もあります。
◯ 水にさらす場合は、さっと軽くつける程度でもOKです。漬けすぎると栄養分や旨味が逃げることもあります。
◯ 水をしっかり切ってから使うと、食感が良く、ドレッシングやソースもなじみやすくなります。
キャベツの千切りに適した包丁
以下の表では、キャベツの千切りに適した包丁を代表的な4種類に分類し、それぞれの「刃渡りの目安」「形状・特徴」「長所」「短所・注意点」などをまとめています。
ご自身の使いやすさや調理スタイルに合わせて選ぶ際の参考にしてください。
包丁の種類 | 刃渡りの目安 | 形状・特徴 | 長所 | 短所・注意点 |
---|---|---|---|---|
三徳包丁 (Santoku) | 16~18cm程度 | – 和洋折衷のオールマイティ包丁 – 刃先のカーブがゆるやか | – 肉・魚・野菜の「三徳」に対応する万能性 – 日本の家庭で最も普及しており扱いやすいサイズ感 | – 大きなキャベツの場合、やや刃渡り不足を感じることも |
牛刀 (Gyuto/シェフナイフ) | 18~24cm程度 | – 洋包丁の代表格 – 刃先のカーブが大きめでロッキングカット(包丁を前後に揺らす切り方)に適している | – 刃渡りが長く、大きなキャベツをスムーズに切れる – 適度な重量感で安定した切り込みが可能 | – 初心者にはやや大きく扱いが難しい場合がある – 重量があるタイプだと長時間の作業で疲れやすいことも |
菜切包丁 (Nakiri) | 16~18cm程度 | – 刃が長方形で野菜専用包丁 – 刃先がほぼまっすぐ | – 押し切りが得意で均一な千切りをしやすい – 幅広の刃で刻んだ食材をすくいやすい | – 肉や魚には不向き – 刃先がまっすぐなためロッキングカットには向かない |
薄刃包丁 (Usuba) | 15~18cm程度 | – 和包丁の一種で片刃が主流 – 非常に薄い刃で繊細な切り口を実現 | – 野菜を美しく切るために特化した包丁 – プロの料理人がかつらむきや繊細な飾り切りなどに用いる | – 両刃包丁に比べて扱いや研ぎが難しく、上級者向け – 片刃ゆえに左右利き手に合わせた専用モデルがある |
上記をもとに選び方のポイントを纏めると以下となります。
1.刃渡り・サイズ
◯ 大きなキャベツをまるごと切るなら、ある程度刃渡りが長い包丁が便利。
◯ 初心者は三徳包丁や菜切包丁など、手ごろなサイズ感で扱いやすいものがおすすめです。
2.包丁の重さ・形状
◯ 重めの包丁は安定して切り込みやすい半面、長時間作業は疲れやすいことも。
◯ 刃のカーブや形状によって切り方(ロッキングカット/押し切りなど
3.メンテナンス性・切れ味
◯ キャベツの千切りでは、鋭い切れ味が仕上がりの美しさや作業効率を左右します。
◯ こまめな研ぎや手入れがしやすい素材・形状を選ぶのも重要なポイントです。
一般的には、家庭料理であれば「三徳包丁」や「牛刀」がオールマイティに使いやすく、菜切包丁はより野菜をメインに扱う方に適しています。
プロや上級者で繊細な切り口を求めるのであれば、薄刃包丁も検討してみてもよいでしょう。
キャベツの千切りにおすすめの包丁
キャベツの千切りにおすすめの包丁を紹介します。
【銀三】菜切包丁


切れ味 | ★★★☆☆ |
錆びにくさ | ★★★☆☆ |
メンテナンス性 | ★★★★☆ |
美しさ | ★★★★★ |
価格 | 58,520円 (税込) |
まずは野菜を切るのに最適な菜切包丁です。鋼材として用いられているのは銀紙3号です。

銀紙3号は「切れ味の良さ」「耐久性」「耐摩耗性」「研ぎやすさ」のバランスのよい鋼材となっています。
頻繁にキャベツの千切りをする方にとって非常によい選択肢となるでしょう。
錆びにくい特性を持ちながらも鋭い切れ味を実現しています。キャベツの繊維を潰すことなく、軽い力でスムーズに切り進めることができ、美しい仕上がりが得られます。また、研ぎやすさも特徴で、切れ味を維持しやすいため、日々のメンテナンスも簡単です。和包丁特有の形状と絶妙なバランスが手に馴染み、長時間の作業でも疲れにくいのが魅力です。
【ロコ VG10】全切(165)


切れ味 | ★★★☆☆ |
錆びにくさ | ★★★☆☆ |
メンテナンス性 | ★★★☆☆ |
美しさ | ★★★☆☆ |
価格 | 15,620円(税込) 165mm |
次にお伝えするのが万能型の三徳包丁です。
V金10号も銀紙3号と同じくステンレス鋼材です。バランスがよく錆びにくいにも関わらず高い切れ味を誇るので頻繁にキャベツの千切りを行う方にとって適した包丁となります。

普段使いの中でキャベツの千切りも行うという方にとって素晴らしい選択肢となるでしょう。
キャベツの繊維を潰さずにスムーズに切断でき、美しい千切りが可能です。また、錆びにくい特性を持ち、日々のメンテナンスも容易です。ハンドルは洋風タイプで握りやすく、全体のバランスが良いため、長時間の作業でも疲れにくい設計となっています。この包丁は、肉・魚・野菜を1本で切ることができる万能包丁として、家庭のキッチンでその性能を存分に発揮します。
まとめ
キャベツの千切りは、料理の仕上がりや食感に大きく影響します。適切な包丁を選ぶことで、作業効率が向上し、美しい仕上がりが得られます。
三徳包丁や菜切包丁は、キャベツの千切りに適した形状と刃渡りを持ち、扱いやすさが特徴です。また、鋭い切れ味と錆びにくさを兼ね備えた鋼材を使用した包丁を選ぶと、メンテナンスも容易です。
自分に合った包丁を選び、適切な手入れを行うことで、調理の質を高めることができます。
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