果物ナイフとペティナイフの違いとは？おすすめの果物ナイフを紹介！

2025年1月23日

果物ナイフとは、果物や野菜の皮をむいたり、小さく切り分けたりするときに使われる、小型で軽量な包丁です。刃渡りは10センチほどで、薄い刃先が繊細な作業に適しています。握りやすい柄や取り回しの良さも特徴です。

以前お伝えしたペティナイフと似ています。

果物ナイフとペティナイフの違い

まずは果物ナイフとペティナイフの違いについてお伝えしていきます。

下表では、果物ナイフとペティナイフの主な違いをまとめております。用途や大きさなど、購入や使用の際の目安としてご参考ください。

項目	果物ナイフ	ペティナイフ
刃渡り	おおむね10cm前後と短め	12〜15cm程度が一般的
刃の形状	先端が細く、刃が薄いため、細かい作業や飾り切りに向いている	果物ナイフよりやや長く、細身で汎用性が高い
用途	主に果物や野菜の皮むき・細切りなど、小さな素材を扱う作業向け	野菜・果物のカットや肉や魚の下ごしらえなど、幅広い用途に対応
重量感	非常に軽量で、小回りが利く	果物ナイフよりやや重い場合が多いが、バランスが取りやすい
柄	握りやすさを重視したシンプルな形状が多く、軽量化されている	ペティナイフ全体のバランスを考慮した設計で、汎用性を高める工夫がされている
価格帯	比較的安価なものが多く、手軽に入手しやすい	ブランドや素材によって幅があるが、一般的に果物ナイフよりやや高価な傾向がある
特徴	小型で取り回しやすく、細かい作業に適している	多用途で汎用性が高く、幅広い下ごしらえ作業をこなせる

以上が、果物ナイフとペティナイフの違いです。

果物ナイフはペティナイフよりも刃渡が短く、皮剥きや細切りなどの小回りが効く点が大きな特徴といえます。

果物ナイフの使い方

以下では、果物ナイフを使用して人参の皮を剥き、細切りにする手順を例としてご紹介いたします。安全に作業するためにも、包丁の持ち方や手の添え方には十分ご注意ください。

人参の皮剥き

STEP

準備

◯ 人参をよく洗って泥や汚れを落とし、水気をしっかり拭き取ってください。
◯ 作業台に滑り止めとなる布巾やまな板を敷き、人参が安定するように置きましょう。

STEP

ナイフの持ち方

◯ 果物ナイフの柄を握り、親指と人差し指で刃元付近を軽く支えます。
◯ 無理に力を入れすぎず、刃先をコントロールしやすいように持ちましょう。

STEP

皮を剥く

◯ 人参の端（ヘタの部分など）を最初に薄く切り落としておくと、剥きやすくなります。
◯ 人参を横向きに寝かせ、反対の手でしっかり押さえながら、果物ナイフを上から下へゆっくり滑らせるように皮を剥きます。
◯ 皮を剥く際には、人差し指や中指を添えるようにして刃先の動きをコントロールすると、余分に削りすぎるのを防げます。

STEP

細かい部分の処理

◯ 人参の凹凸がある部分や先端付近など、ピーラーでは届きにくい場所も果物ナイフでならきれいに剥きやすいです。
◯ 刃先をこまめにコントロールしながら、適宜向きを変えて剥き残しがないか確認します。

細切り(千切り)

STEP

下ごしらえ

◯ 皮を剥いた人参を必要な長さに切り分けましょう。たとえば、長めの細切りにする場合は、5～6cm程度の長さのブロックに分けておくと扱いやすくなります。

STEP

人参の安定化

◯ 細切りにするために、まずは平らな面を作ると安定性が増します。
◯ もし人参の断面が丸い場合は、底になる部分を少し切り落とし、まな板に接する面を平らにしてください。

STEP

縦方向へのスライス

◯ 参のブロックを縦に立てる、もしくは安定した状態で横に寝かせたまま、適度な厚さ（2～3mm程度）でスライスしてください。
◯ 果物ナイフは刃渡りが短いので、スライスするときは前後に小さく動かしながら切るときれいに仕上がります。

STEP

スライスの重ね切り

◯ スライスした人参を少しずつ重ねて束ね、同じ幅（2～3mm程度）で細く切りそろえます。
◯ 果物ナイフは小回りが利くため、細かい幅で揃えやすいのが利点です。
◯ 刃先がずれないように意識しながら、親指と人差し指でしっかり包丁をコントロールします。

STEP

切り口の仕上がり確認

◯ すべて切り終えたら、束をさっとほぐしてみて切り口が均一になっているか確認してください。
◯ 太さにムラがあっても、果物ナイフを使い慣れるうちに精度が上がっていきます。

プロの果物ナイフの選び方

プロの料理人が果物ナイフを選ぶ際に重視する主なポイントをまとめたものです。

刃の材質や形状、使いやすさなど、それぞれの観点から検討することで、より快適に作業できる果物ナイフを選びやすくなります。

項目	選ぶ際のポイント
刃の材質	– ステンレス鋼や炭素鋼など、切れ味や錆びにくさを考慮して選ぶ。 – プロは硬度が高く、長切れする素材を好むが、メンテナンスのしやすさも重要。
刃の形状厚み	– 先端が細く、薄めの刃であるほど繊細な作業がしやすい。 – 刃先に適度なしなりがあると、飾り切りや皮むきに柔軟に対応しやすい。
刃渡り	– 一般的には10cm前後を選ぶが、作業内容や手の大きさに合わせて調整。 – 長すぎると小回りが利きにくく、短すぎると用途が限定されるためバランスが大切。
重量バランス	– 軽すぎると安定感に欠ける場合がある一方、重すぎると取り回しが難しい。 – 刃と柄のバランスがよいと作業の疲労が少なく、正確な切り込みがしやすい。
柄の素材	– 木製（朴や檜など）、樹脂製、ステンレス一体型など。 – 滑りにくく、長時間使っても疲れにくい素材や形状を好む。
メンテナンス性	– 水洗い後や研ぎ直しのしやすさを考慮。ステンレス製は錆びにくく扱いやすいが、炭素鋼は鋭い切れ味を得やすい反面、錆びやすいので手入れが欠かせない。
ブランド価格帯	– 有名ブランドの製品は安定した品質やアフターサポートが期待できる。 – プロ用途では、多少高価でも切れ味や耐久性を最優先に選ぶ傾向がある。
用途スタイルとの相性	– フルーツカッティングや飾り切りなど、繊細な作業が多い場合はより薄刃・軽量なものを重視。 – 果物以外の下ごしらえにも使うなら、少し大きめで汎用性の高いものを検討。