おすすめの最強の中華包丁を紹介!「いらない?」という声にも回答!

おすすめの最強の中華包丁を紹介!「いらない?」という声にも回答!

中華包丁は、その名のとおり中国料理で広く使われる包丁で、日本では「中華料理用の包丁」として知られています。

長方形の大きな刃が特徴で食材を切るだけでなく潰したりすくったりと、1本で多彩な作業が可能なオールラウンド包丁として愛用されています。

当記事では中華包丁の特徴や主な使用用途について紹介した上で、おすすえの中華包丁についてお伝えしていきたいと思います。

目次

中華包丁の特徴

まずは中華包丁の特徴についてお伝えしていきたいと思います。

長方形の大きな刃

中華包丁は、幅広で四角い形状の刃が特徴です。

中華包丁

いわゆる日本の三徳包丁などとは異なり、刃の高さ(幅)が大きいため、カットした食材をそのまま刃の上に乗せて鍋に移す、あるいはニンニクやショウガなどを潰すといった包丁としての「切る」以外の用途にも対応しやすくなっています。

厚みや重量は種類によって異なる

一口に「中華包丁」といっても、実際には大きく分けて「野菜用」「肉用」「骨を断つための厚刃」など、用途別に形状・重さ・厚みが異なります。

たとえば野菜用(菜刀)は刃先が薄くて軽く、繊細な切り方や素早い作業に適しています。一方、骨付き肉を扱うための厚刃のものは重量があり、骨を叩き割るような豪快な使い方ができます。

両刃が基本

日本の和包丁のように片刃のものも一部ありますが、一般的な中華包丁は両刃(両面が対称に研がれている)の設計になっています。

両刃ゆえに右利き・左利き問わず使いやすく、また多様なカットに対応しやすいことが特徴です。

コラム:中華包丁の歴史

中華包丁の原型は、中国において古くから存在していた菜刀(cài dāo)と呼ばれる包丁です。

起源
菜刀(cài dāo)は「野菜を切るための刀」を意味し、その歴史は数千年とも言われます。中国では、1本の包丁で野菜、肉、魚、時には骨の処理まですべて行うという文化が根強く、そこから中華包丁が発展してきました。

日本への伝来
中国料理が日本へ本格的に紹介されるようになったのは明治・大正期以降ですが、中華包丁そのものは日中の交流が深まる中で自然に日本にもたらされました。戦後に中華料理店が増え始めると同時に、中華包丁も「専門の料理人向け」として徐々に広まり、その後は一般家庭でも手に入るようになりました。

中華包丁の使い方

続いて、中華包丁の使い方についてお伝えします。中華包丁は中華料理を作る際に必要な工程をこなすことができます。

野菜のカット

中華包丁は、刃の表面積が大きく、まな板との接地面も広いため、野菜を手早く大量にカットするのに適しています。

野菜のカット

肉や魚の下ごしらえ

薄刃の中華包丁(菜刀)は主に野菜用ですが、やや厚めのものは肉や魚の切り分けにも使われます。筋を断つ、脂を取り除くなどの作業を1本で行うことが可能です。

中華包丁で肉を断つ

ただし、骨を断つ必要がある場合は、さらに重く分厚い“骨スキ包丁”としての中華包丁(いわゆる「骨刀」)を使うなど、用途によって使い分けます。

潰す・叩く

ニンニクやショウガ、ネギの白い部分などを潰して香りを出すときにも、中華包丁の幅広い刃が重宝されます。

刃の腹(側面)を食材に押し付ける・叩くことで、潰したり和えたりする下ごしらえがスムーズに行えます。

すくう・運ぶ

幅広の刃先にカットした食材をのせて、そのまま鍋や皿に移せるので効率的です。調理台から鍋までの移動の際にも、別の道具を使わずに済むという利点があります。

食材を乗せる

中華包丁は家庭用にはいらない?

家庭の方にとって気になるのは中華包丁が必要かどうかという点かと思います。

ご家庭で中華包丁が「あると便利(必要)」なケースと「不要(なくても良い)」なケースを比較したものです。ぜひご自身の料理スタイルやキッチン環境を踏まえてご確認ください。

項目中華包丁が必要中華包丁が不要
料理の頻度・内容– 中華料理を週3~4回以上の頻度で本格的に作る
– 骨付き肉の豪快なカットや、硬い食材(かぼちゃ・大根など)をザクザク切る機会が多い
– ニンニクや生姜をつぶして炒めるなど、叩きつぶす工程の多いレシピを頻繁に作る
– 中華料理は週1~2回程度、またはあまり骨付き肉を使わない
– 包丁を使った“叩き切り”の場面がほとんどない
– 日常的には和食や洋食が中心で、三徳包丁などの汎用包丁で十分事足りる
扱う食材
切り方
– 鶏の骨付き肉を一気に切り分けたい、スペアリブなど骨周りの下処理を行う
– 大量の野菜を短時間で処理し、広い刃でまとめてすくい上げたい
– 叩き潰す、つぶす、切り分けるなど多様な使い方を一つの包丁でこなしたい
– 骨付き肉はめったに扱わず、硬い食材も小さくカット済みのものを買うことが多い
– ニンニクや生姜の下処理は小ぶりの包丁やプレス器などで済ませる
– 大量の食材を一度に処理する機会が少なく、三徳包丁で十分切り分け・移動ができる
包丁の扱い
操作性
– 大きめで重量のある包丁を扱い慣れている、もしくは慣れる意欲がある
– 刃の広さを活かして作業効率を高めたい(切った食材をすくうなど)
– 手首や肩にある程度力があり、重さを負担に感じにくい
– 大きな包丁の扱いに慣れていない、もしくは苦手で繊細な作業が多い
– 軽量でオールマイティな三徳包丁の方が扱いやすい
– 包丁の重さで手首や腕が疲れやすく、扱いが億劫になる
キッチン環境まな板のサイズ– キッチンや調理台に十分な広さがあり、大きめのまな板を使用している
– 包丁や調理道具を複数収納できるスペースがある
– 大きく振り下ろせるスペースがある(ぶつけたりしないよう配慮ができる)
– キッチンが狭く、まな板も小さめで包丁の上下動作に余裕がない
– 包丁をあまり増やしたくない、収納スペースが限られている
– 広い刃を使うメリットを十分に活かせるほどのスペースがない
メンテナンス
研ぎ
– 砥石での研ぎや丁寧な手入れを定期的に行い、切れ味を保つ意欲がある
– 刃幅が広い包丁を研ぐのに慣れている、または興味がある
– 中華包丁特有の厚み・形状への理解があり、多少時間がかかっても苦にしない
– 研ぎは簡易シャープナーが中心で、丁寧に砥石で時間をかける習慣がない
– なるべく手入れの手間や時間を減らしたい
– メンテナンスにあまり自信がなく、切れ味が落ちると結局使わなくなりそう
人数・調理量– 大人数向けに大量の食材を一気に調理することが多い
– イベントやパーティーなど、大量のカット作業が必要になる場面が多い
– 中華鍋などとセットでガンガン炒め物をこなしたい
– 普段は少人数(1~2人)分の料理が中心で大量のカット作業が少ない
– 料理の量が少なく、三徳包丁や牛刀で十分に間に合う
– パーティーなど大人数向けの調理をする機会が少ない

プロ用におすすめの最強の中華包丁

それでは実際におすすめできる中華包丁についていくつかお伝えしていきたいと思います。

第1位:堺孝行 イノックス 中華庖丁 ツバ付

切れ味
★★★★☆
安定感のある良好な切れ味。刃厚が薄いため、野菜や肉にスッと刃が入り込みやすく繊細な切り口が得られます。特殊ステンレス鋼の刃は硬度こそ超硬質ではありませんが、滑らかな切れ味を持ち、押し切りが快適。プロから家庭まで幅広く満足できる切れ味です。
刃持ち
★★★☆☆
適度な硬さで研ぎやすい。VG10などの超高硬度鋼に比べるとやや柔らかめなので、長時間使用すると徐々に切れ味は落ちてきます。ただし砥石での再研磨はスムーズに行え、まめに研ぎさえすれば常に良好な切れ味を維持できます。
錆びにくさ
★★★★★
高い耐腐食性で扱い安心。ステンレス系の特殊鋼を使用しているだけあって錆びへの耐性は抜群です。水気が付いたまま放置しない限り、まず錆の心配はありません。酸性の食材を切っても変色しにくく、プロ厨房でも安心して使えます。
メンテナンス
★★★★☆
手入れ簡単で頑丈。ステンレス刃と樹脂ハンドルの組み合わせなので、使用後は洗剤とスポンジで洗って水気を拭くだけ。木製ハンドルと違い樹脂柄は水分やカビを気にせず使えます。食洗機は刃が傷む可能性があるため推奨されませんが、耐水性自体は高いです。
美しさ
★★★★☆
実用本位のシンプルな外観。黒いPOM樹脂ハンドルに銀色のステンレス刃というオーソドックスな見た目で、装飾性は控えめですが清潔感があります。ツバ付きなので刃と柄の接合部が引き締まって見え、製品としての仕上げは丁寧。華やかさはないものの、プロの道具らしい質実剛健さが魅力です。
価格
24,000円(税込) 195mm×85mm 重量320g
27,800円(税込) 210mm×95mm 重量480g
31,400円(税込) 225mm×110mm 重量520g

堺孝行ブランド(青木刃物製作所)のステンレス中華包丁で、「イノックス(INOX)」の名が示すとおり錆びに強い特殊ステンレス鋼を使用したシリーズ。

刃渡りは一般的なサイズが揃っており、たとえば19.5cmで重量約320gという取り回しやすい軽量モデルもあります。他に210mm(約480g)、225mm(約520g)のサイズ展開もあり、用途や好みに合わせて選択可能。

刃厚は薄めで、柔らかい食材や野菜・肉のスライスに適した薄刃タイプです。刀身はオールステンレス鋼で錆びにくく、ツバ(口金)付きのため衛生的で耐久性も高い構造。

柄にはPOM樹脂製の黒いハンドルが取り付けられており、水濡れや衝撃にも強く、業務用としてタフに使える仕様です。全体的に実用性と耐久性を重視したプロ向きの中華包丁と言えます。

レビュー

手に取ると、「これぞ中華包丁」といったスタンダードなシルエットに安心感を覚えます。刃渡りは約210mm(私のものは21cmモデル)、刃幅95mm程度で、重量は500g弱ほどと程良い重量バランス。刃材にはモリブデンを含む特殊ステンレス鋼(所謂「INOX鋼」)が使われており、錆に強く研ぎ直しもしやすい中硬度の鋼材です​。

実際、工場出荷時の刃は職人が1本1本丁寧に研ぎ上げているようで、箱出し直後からよく切れました(聞けば堺孝行の包丁はすべて本研ぎ仕上げとのこと)。私は中華料理店でこの包丁を野菜から肉までオールラウンドに使ってみましたが、その堅実な切れ味と扱いやすさに好感を持ちました。

まず野菜のカットでは、キャベツのザク切りやピーマンの細切りなど普段使いの下処理においてストレスを感じません。刃厚が中厚程度なので、細かい千切りも割とスムーズにこなせます。人参を細いせん切りにするときも、刃先が途中で詰まったり弾かれたりせず、一定のリズムで刻み続けられました。断面も十分滑らかで、野菜の水分がにじむような鋭い切れ味です。重さのおかげで、まな板の上で刃が安定するため、リズミカルなトントン切りがしやすいのも特徴です。他の包丁だと軽すぎて刃が跳ねがちですが、この堺孝行イノックスは程よい重量でトントンと小気味よくまな板に当たってくれるので、リズムよく刻む快感があります。ツバ(口金)付きの頑丈な合板ハンドルは握りやすく、長時間の使用でも手への当たりがソフトです​。

口金があることで柄と刀身の継ぎ目に隙間がなく、衛生面でも安心して使えます。私が荒く使っても柄の緩みや刃のブレは一切なく、仕事道具としての信頼感はピカイチでした。

レビュー

切れ味は鋭すぎず鈍すぎずのちょうど良い塩梅で、どんな素材にも対応できる懐の深さがあります。例えば、ニラや青ネギをザクザク刻むような単純作業でも、刃先がぶれることなく真っ直ぐ下りてくれるため、仕上がりの美しさが揃います。ネギの断面は水分をしっかり湛え、青い部分も潰れず立った状態で切れるので、薬味にしたとき香りが際立ちました。硬めの食材、例えばカボチャのみそ汁用のカットでも、切っ先を入れてから重心を乗せて押せば安定して真っ二つになります。刃が中厚ゆえ、カボチャを割った断面はやや角が立つ感じになりますが、煮物にするならむしろこの方が味が染みやすいので用途に合っています。使い込んでいく中で、さすがに鋭さが鈍ったかなと感じる場面もありましたが、中硬度のステンレス鋼のおかげで砥石での研ぎ直しは難しくありません​。数分かけて刃先を整えてやれば、新品同様の切れ味が蘇り、また現場復帰できました。日々酷使しても容易に立て直せるタフさは、まさにプロ向けだと感じます。

第2位:杉本刃物 中華包丁 6号

杉本刃物 中華包丁 6号
切れ味
★★★★★
別格の切れ味。白紙2号鋼の持つ鋭利さと職人の本刃付け技術が相まって、他の追随を許さない切れ味を誇ります。包丁の重みを利用した押し切りでネギを刻んでも繊維を潰すことなくスパッと切断でき、豆腐のような柔らかい食材さえも潰さずに美しく切れます。
刃持ち
★★★★☆
長く持続する鋭さ。VG-MAXは高硬度(約HRC61程度)のため、日常の食材カット程度では刃こぼれしにくく、切れ味が持続します​。実際、メーカーも「鋭い切れ味が永く続きます」と謳っており​、長時間の仕込み作業でも刃が鈍りにくい印象です。必要になれば砥石で研ぎ直せば元の切れ味がしっかり復活します。
錆びにくさ
★☆☆☆☆
錆への注意が必須。高純度の炭素鋼を使用しているため、非常に錆びやすいです。濡れたまま放置すれば短時間で刃先に赤錆が浮くこともあり、酸性の食材を切った後は特に速やかな洗浄・乾燥が求められます。
メンテナンス
★★★★☆
手間はかかるが応えてくれる。錆びやすい鋼のため、使用後の即洗浄・即乾燥が欠かせません。毎日の研ぎやこまめな手入れをいとわない方向きですが、その分しっかりケアすれば何十年も使えます。研ぎ自体は「鋼が素直」なので非常にしやすく、思い通りの刃を付けやすいという利点もあります。
美しさ
★★★★☆
質実剛健な中に宿る風格。シンプルな銀色の刃に黒いハンドルという伝統的中華包丁ながら、職人技の痕跡が感じられる味わい深い佇まい。使い込むほどに刃に独特の風合いが生まれ、料理人の勲章とも言える渋い魅力が増していきます。新品時も上質な光沢があり、いかにも「本物」という雰囲気が漂う一本です。
価格
60,500円(税込) 220mm × 110mm

中華包丁の代名詞ともいわれる杉本刃物の「6号」薄口中華包丁です。素材は安来鋼・白紙2号鋼を使用した割込み鍛造品で、硬度の高い鋼を軟鉄で挟みこんだ伝統的な構造。

バランスの良い白紙2号

刃渡りは約220mm、刃幅110mm、背厚約3.0mm、重量約430gと、大ぶりながらバランスの取れたサイズ。薄口(薄刃)タイプで、主に野菜や軟らかい肉、前菜類を切るのに適しており、その抜群の切れ味からプロの料理人に古くから愛用されています。

杉本の中華包丁は職人が1本1本鍛造・研磨し、鉄に鋼を挟み込んだ素材を丹念に叩き延ばして成形されるため、切れ味・耐久性ともに非常に高い評価を得ています。

刃の内部の鋼は刃幅の半分ほどの高さまで入っており、研ぎ減っても長年にわたり鋼が出続ける設計で、一生ものの包丁として使い込めます。ただし高純度の炭素鋼ゆえ錆びやすいので、使用後の手入れ(洗浄・乾燥)が欠かせません。薄刃で硬度が高い分、骨付き肉や冷凍食品を叩き切る用途には向かず、そうした使い方をすると刃こぼれや破損の恐れがあるため注意が必要です。

レビュー

杉本刃物 中華包丁 6号(六号)は、中華包丁の世界では伝説的とも言える一本です​。プロの間でも「中華包丁と言えば杉本」と称され、私自身も修業時代から憧れていました。初めて手にしたとき、その驚くほど薄い刃(刃厚約3.3mm)と軽さ(約430g程度​)に衝撃を受けました。同じ220mm×110mmサイズの中華包丁でも、藤次郎厚刃や實光銀三が500g前後あるのに対し、杉本6号は一回り軽く感じられます。刃材には高純度の白紙2号鋼(炭素鋼)が使用されており​、錆びやすさと引き換えに得られる究極の切れ味はまさに別格です。実際、包丁を手に取った瞬間に感じる刃先の食いつきは研ぎ澄まされた和包丁に通じるものがあり、試しに新聞紙に当てたところ刃の重みだけでスーッと切れ込みました。

レビュー

杉本6号のパフォーマンスには惚れ惚れしますが、同時に取り扱いの繊細さも痛感します。高純度の炭素鋼ゆえ、少しでも湿ったまま放置すればすぐに薄い錆が浮いてきます​。実際、玉ねぎのみじん切りを大量にした後、水洗いせずに数分置いておいただけで、刃先にうっすら赤黒い反応が出始めたのには焦りました。酸に敏感で、切った食材によっては風味や色合いに影響を与えることもあります。例えば玉ねぎを切った際、断面がわずかに茶色っぽく変色することがあり、これは刃に含まれる鉄分が反応したためです​。酢漬けの野菜(漬物類)を切るときも、切り口に金属臭が移らないよう手早く作業し、すぐに刃を拭き取るといった配慮が欠かせません。

第3位:旬Classic 中華包丁 175mm

切れ味
★★★★☆
非常に鋭い切れ味。職人の技術で本刃付けされた刃先は、まるで日本刀のように鋭く、トマトの薄切りから白菜のざく切りまでスムーズに切断できます。高硬度VG-MAX鋼の芯材のおかげで刃先の摩耗が少なく、初期の切れ味が長く続く設計です。
刃持ち
★★★★★
長く持続する鋭さ。VG-MAXは高硬度(約HRC61程度)のため、日常の食材カット程度では刃こぼれしにくく、切れ味が持続します​。実際、メーカーも「鋭い切れ味が永く続きます」と謳っており​、長時間の仕込み作業でも刃が鈍りにくい印象です。必要になれば砥石で研ぎ直せば元の切れ味がしっかり復活します。
錆びにくさ
★★★★★
非常に高い耐食性。刃は特殊ステンレス鋼の三層構造で、芯までステンレス素材のため錆びに強いです​。調理後に普通に洗って水気を拭き取れば錆の心配はほとんどなく、ダマスカス模様も美しく保たれます。多少湿度の高い環境でも錆びにくいので、ステンレスならではの安心感があります。
メンテナンス
★★★★☆
基本的なお手入れでOK。ステンレス包丁ですので、使用後は中性洗剤とスポンジで洗い、水分をよく拭き取って保管すれば十分です​。木製ハンドル部分も積層強化木で耐水性がありますが、長く美しさを保つため食洗機の使用は避け、手洗いと乾燥を徹底すると良いでしょう。また、硬い骨や冷凍食品を切らないようにすれば刃こぼれも防げ、長期間快適に使えます​。
美しさ
★★★★★
機能美と高級感を兼ね備えたデザイン。約30層のダマスカス模様は木目のように美しく、和包丁と中華包丁が融合したような独特の風格があります​。黒色のD型ハンドルとステンレスの口金・尻金が調和し、キッチンだけでなく卓上にそのまま置いて見せたくなるような存在感です​。伝統美とモダンさを併せ持つデザインは、料理人の道具としてだけでなく鑑賞に値する美しさと言えるでしょう。
価格
175mm × 89mm
33,000円(税込)

旬Classic 中華包丁は関孫六ブランドで有名な貝印が提供しているハイエンド商品です。見た目が鮮やかなダマスカス仕様に仕上げられています。芯材として用いられているのはVG-MAXです。

VG-MAXは、主に包丁に使用される高品質ステンレス鋼の一種で、VG-10をベースに改良を加えた鋼材として知られています。

VG-10は、切れ味の良さ・錆びにくさ・研ぎやすさのバランスが優れたステンレス刃物鋼として広く知られています。VG-MAXは、そのVG-10をベースに炭素量やコバルト、タングステン(W)などの含有量を調整し、より硬度・靱性・耐摩耗性を高めた鋼材です。

ステンレス鋼におけるVG-MAXの位置付け

見た目と切れ味、刃持ち、錆びにくさを兼ね備えた最強の中華包丁ということができるでしょう。

レビュー

和食の仕込みでこの旬Classic中華包丁(175mm)を試したところ、その切れ味に驚かされました。刃渡り175mmとコンパクトな分、まるで大型の菜切包丁を操っているような感覚です。キャベツの千切りでは、薄い刃がスッと入り込み、一枚一枚が空気を含んだようにふわっと軽い仕上がり。​実際、大ぶりなキャベツでも包丁の自重と鋭い刃先だけでスイスイと切れていき、力を入れて押しつぶす必要がありませんでした。人参や大根も断面が滑らかで水分がしっかり残るため、サラダにしたときのみずみずしさが違います。素材の細胞を潰さずに断てるので、野菜のシャキシャキ感が際立ち、プロの現場でも重宝する切れ味です。

レビュー

この旬の中華包丁は、魚や肉の下処理といった繊細な作業にも大活躍でした。例えば、鶏のもも肉をそぎ切りする際には、スッと引くだけで筋まできれいに断ち切れます。刃の入りがあまりに滑らかなので、刺身包丁で引いたような断面が現れ、肉の繊維を断ち切った面がキラキラ光るほどです。おかげで火の通りも均一になり、炒め物でも肉が固くならずジューシーに仕上がりました。「プロ愛用の一本」とうたわれるのも納得で、実際にこの包丁は野菜から肉までオールマイティにこなせる万能選手だと感じます​。特に幅広の刃は、刻んだ食材をすくい上げて鍋に移すのにも便利で、まな板からの食材移動がスピーディーです。ニンニクを潰すときにも刃の平らな面を当ててひと押しすれば簡単に潰せるので、中国料理の現場でも重宝するでしょう。

第4位:TOJIRO PRO 中華 220mm

TOJIRO PRO 中華 220mm
切れ味
★★★★☆
プロ仕様の鋭い切れ味。VG10鋼の刃は工場出荷段階でしっかりと研がれており、箱出し直後から紙のような薄い食材もスッと切れます。硬めの食材でも刃が滑らかに入り込む感覚があり、その切れ味は業務用として十分信頼できるレベル。野菜のみじん切りから薄切り肉のカットまで、引っかかりの少ない切れ味で作業効率が上がります。
刃持ち
★★★★★
高硬度鋼による優れた耐久性。芯材のVG10は刃物鋼として非常に摩耗に強く、長時間の連続使用でも切れ味の低下が緩やかです。硬度がHRC60前後と高いため、毎日酷使しても比較的研ぎ直しの頻度を抑えられます。重めの食材を叩き切るような使い方でも刃こぼれしにくく、プロの過酷な使用にも耐えるタフさを備えています。
錆びにくさ
★★★★★
フルステンレスで錆知らず。VG10自体がステンレス鋼であり、さらに刃の側面とハンドルまで含めオールステンレス構造のため、非常に錆びに強いです。濡れたまま放置するような極端な状況でない限り錆の心配は不要で、酸の強い食材を切っても変色や錆発生が起きにくいです。
メンテナンス
★★★★☆
手間のかからないお手入れ。オールステンレス製なので、使用後は洗剤で洗って丸洗いでき、そのまま拭いて乾かすだけで清潔に保てます。硬すぎないので研ぎ直しもしやすく、適切な砥石があれば比較的スムーズに研げるのも利点です。
美しさ
★★★☆☆
モダンでクリーンなデザイン。全身ステンレスの銀色の光沢と、ハンドル表面のトルネード模様が特徴的で、近代的な美しさがあります。継ぎ目のない一体構造は見た目にも清潔感があり、プロフェッショナルな雰囲気を醸し出します。和包丁のような華やかさはないものの、機能美を感じさせるスタイリッシュさが魅力です。
価格(220mmmm)26,400円(税込)

藤次郎株式会社(Tojiro)は、日本の新潟県燕市に本社を構える、包丁や刃物製品を製造・販売する老舗企業です。

1953年の創業以来、刃物の製造において高い技術力と伝統を大切にしながら包丁作りを進化させています。

TOJIRO PRO 中華に使用されている鋼材はVG10です。VG10を芯材としながら側材に13クロームステンレス鋼を複合することにより、業務用の切れ味とお手入れの手軽さを両立しています。

VG10もさきほどVG-MAXの説明の際にお伝えした通り、切れ味、刃持ち、錆びにくさ、研ぎやすさでバランスの良い鋼材でプロに愛用されています。価格もさほど高くない点もおすすめできるポイントですね。

レビュー

藤次郎のTOJIRO PRO 中華 220mm(F-630)は、初めて持った瞬間そのずっしりとした重量感に驚きました。全長330mm、刃渡り220mmに対して約520gというヘビー級で​、まさに「中華包丁は重さも武器」という定石を体現した一本です。実際、中華鍋で炒めるチャーシュー入り野菜炒めの仕込みでは、この重量が大活躍しました。豚肩ロースのブロックを繊維に逆らって厚めのスライスにするとき、包丁の重みを利用してトントンとリズミカルに切り落としていけます。余計な力を入れずとも刃が食材を押し割るように進むので、骨ごと豪快に叩き切るような調理でも安定感が抜群です​。実験的に鶏手羽元の関節に当ててみたところ、ハンマーで打ち込むまでもなく自重でスパッと切断できました。その切断面はさすがに薄刃の包丁ほど滑らかではないものの、骨まで断ち切った割には肉の繊維もあまり潰れていません。重さゆえに生まれる慣性のおかげで、硬いニンジンやゴボウも**「刃を当てて押すだけ」**という感覚で切れ、まるで業務用のスライサーを使っているかのような心強さがあります。

レビュー

このTOJIRO PRO中華包丁を使い込むうちに、その刃持ちの良さに驚かされました。一度しっかり研ぎ上げて以降、業務で大量の食材をさばいても、切れ味が鈍る気配が少ないのです。実際にネギ数十本のみじん切りやキャベツの千切りを行った後でも、エッジはほぼ無傷で、紙をスッと切り裂ける鋭さが残っていました。これは硬度約60前後のVG10鋼の恩恵で、長切れするうえ錆びにくいので研ぎ直しの頻度が減り、忙しい厨房では大助かりです。

第5位:【銀三】中華包丁

【銀三】中華包丁
【銀三】中華包丁
切れ味
★★★★☆
炭素鋼に匹敵する鋭さ。銀三鋼の刃は非常に鋭利に研ぎ上げることができ、刃先の鋭さは白紙鋼や青紙鋼の和包丁に引けを取りません。出荷前に職人が本刃付けを行っているため、手元に届いた瞬間から驚くほど滑らかな切れ味を体感できます。
刃持ち
★★★★☆
高硬度だがバランスの良い持続性。銀三鋼は硬度HRC60前後と十分に硬く、日常の食材を切る程度では長時間切れ味が持続します。摩耗耐性は粉末鋼ほどではありませんが、炭素鋼と同等レベルの刃持ちが期待でき、適切に研ぎ直せば半永久的に使用できます。
錆びにくさ
★★★★★
ステンレス鋼ならではの高い耐錆性。銀三鋼は名の通り「銀紙」と呼ばれるステンレス系刃物鋼で、非常に錆びに強いのが特徴です。使用後に洗浄・乾燥をきちんとすれば、赤錆の心配はまずありません。
メンテナンス
★★★★☆
炭素鋼より容易で、適切なケアで長持ち。ステンレス包丁なので日常のお手入れは比較的簡単です。和木の柄を使用している場合は極度の湿気や乾燥に注意する程度で問題なし。刃が鈍ってきた際は砥石で研げば容易に切れ味が戻ります。
美しさ
★★★★☆
伝統工芸品のような風格。鍛造ならではの端正な造形美があり、鏡面仕上げされた刃面と和風の高級木柄が醸し出す美しさは別格です。鍛造包丁ならではの刃紋が渋く、華やかさと重厚感を兼ね備えています。
価格
220mm × 110mm
89,540円(税込)

第2位は實光刃物の中華包丁です。實光刃物は堺を拠点とする刃物屋でプロ仕様の包丁を数多く手掛けています。

【銀三】中華包丁は名前の通り銀紙3号を鋼材と使用しておりバランスのよいステンレス鋼としてプロに重宝されています。

各種ステンレス鋼の「切れ味」「持続性」「研ぎやすさ」「錆びにくさ」の評価

バランスのよさという観点でプロにもおすすめできる一本ですが、価格が高い点が難点ですね。

レビュー

その美しい地金と堂々とした風格からして職人技が光る一本です。手に持つとずっしりと安定感があり、サイズは刃渡り220×刃幅110mmと標準的ながら重量は約520g程度としっかり重みを感じます​。まず驚いたのは、購入時から職人が本刃付けを施しているためか、刃先の仕上がりが鏡面のように滑らかで紙をスーッと押し切れるほど鋭利だったことです。実際、試し切りに厚手の白菜をザクザクと切ってみましたが、まるで薄刃包丁で桂剥きでもしているかのような軽快さで刃が入っていきます。銀紙3号(銀三)というステンレス鋼を使った三枚合せ包丁で、ステンレスながら炭素鋼に迫る切れ味を実現していると謳われています​が、その宣伝文句にも頷けます。トマトや茄子のような柔らかい野菜も潰さずスパッと切断でき、断面に包丁の曇りが映り込むほど綺麗に切れました。錆びにくく研ぎやすいのが銀三鋼の特長とのことで​、砥石にあてた感じもシャリシャリと心地よく、短時間で刃が付いてくれる印象です。実際、研ぎ上げ後に新聞紙を試し切りすると、引っかかることなくスーッと切り裂け、その研ぎやすさ・鋭さはプロ好みだと感じました。

レビュー

銀三中華包丁を使い込むほどに、その上質な作りが手になじんできました。柄は八角形の黒檀風木製ハンドルに水牛角風の口輪が付いた和風スタイルで、高級感と実用性を兼ね備えています(オプションで柄の材質や口輪を選べるようです​)。私のものは黒檀柄・水牛口輪仕様ですが、握り込んだときのフィット感が良く、重い刃をしっかりコントロールできます。包丁の重心バランスは刃寄りに設計されており、食材に刃を入れる際に自然と刃先が下りていく感覚があります。これにより、重力と刃の重みを利用して食材を切断できるため、長時間の作業でも腕への負担が軽減されました。実際、大量のキャベツの千切りや玉ねぎのスライスでも、刃の重さが勝手に仕事をしてくれるようで、私は刃の進行方向をコントロールするだけ。切れ味が鈍ってくるとサクサク感が減るのが包丁研ぎのサインですが、この銀三はそうした兆候が出にくく、夕方までエッジが持ちこたえてくれるのには感服します。

まとめ

中華包丁は、その幅広い刃と多機能性から、中華料理において食材の切断、潰し、すくい上げなど多様な用途で活躍します。

特に、貝印の「旬Classic 中華包丁 175mm」は、美しいダマスカス模様と高品質なVG-MAX鋼材を使用し、切れ味と耐久性に優れています。

また、藤次郎の「TOJIRO PRO 中華 220mm」は、VG10鋼材を用いたプロ仕様の包丁で、錆びにくさとメンテナンス性が高く評価されています。

これらの包丁は、プロの料理人から家庭の料理愛好家まで、幅広いユーザーにおすすめできる逸品です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次